先日冬物のニットを購入した際「sustainable」のタグが。
―この地球の美しさを持続させる為に。わたしたちにできる事からはじめよう。―
ファッション業界が取り組むのは、再生素材や環境負荷の低い天然素材のみを採用した「サスティナブルファッション」です。
飲食業界では、コメダ珈琲も、米や大豆など植物だけを食材に使う「ビーガン・カフェ」をOPEN。
肉を植物に置き換えた「代替肉」や「大豆ミート」など植物食を扱う飲食店をメディアなどで見かけることが増え、サスティナブルな取り組みが広がっています。
米国の食品廃棄物問題の解決に取り組むフード・スタートアップを3社 では、
廃棄食材を使って新たにペットフードやオーガニック野菜、家庭用洗剤を作りあげています。
多くを輸出に頼りつつも、日本では食品を捨てる現状な、フードロス大国の日本。
世界からも「環境問題に興味がない」「無関心」と思われています。
◆現代社会が抱える食の問題
サスティナブルな社会を作っていくには、生活の中のあらゆる面で地球環境について配慮しなくてはなりません。それは食べ物も同じなんですね。
この配慮すべき問題の重要な項目がフードロス(食品廃棄)問題。
日本の食品廃棄物の量の多さは
世界で6位。
アジアで1位。
・・・圧倒的豊か過ぎる日本。
現在の世界的な風潮からすると、喜びにくいことですね。
世界の食料不安は55カ国で1億3,500万人。
日本の人口が1億3千万人なので、数字の数だけを見ると想像を絶します。
そして、日本で捨てられている食品廃棄物の量は年間2,250万トン。
その中で、本来食べられるのに捨てられてしまった「食品ロス」の量は612万トンであると農林水産省が発表しています。
なんとかしなきゃと思いますが、途方もない数字に力の無さを感じてしまいます。
◆世界各国の食に対するサスティナブルな取り組み
①ドギーバッグ(アメリカ)
アメリカでは外食での食べ残し食品を持ち返ることを推奨しているのですが、その際に使用する容器を「ドギーバッグ」といいます。
②食品廃棄の量に対して罰金徴収(フランス)
フランスでは、2016年2月から「食品廃棄禁止法」という、大型のスーパーマーケット(400㎡以上の大型スーパー限定)が、
売れ残りや賞味期限切れの食品を廃棄することを禁止し、廃棄量に合わせて罰金が徴収されるという法案があります。
余った食品は貧困層へと行き届くように、ボランティア団体へ寄付することが義務づけられています。
③賞味期限切れ食品の専門スーパー(デンマーク)
賞味期限切れ・もしくは包装に傷や汚れのある食品の専門スーパーが、デンマークのコペンハーゲンにオープンしました。
このスーパーはボランティア団体が運営しており、最大半額の料金で商品が売られています。
④余剰食品をシェアする連帯冷蔵庫の設置(スペイン)
スペインでは、地域ごとに「連帯冷蔵庫」という、一般家庭や飲食店から出る余剰食品、もしくは賞味期限の近づいた食品をこの冷蔵庫に入れ、貧困者の手へ渡るようにした大型冷蔵庫が設置されました。
冷蔵庫の中身はボランティア団体によって定期的にチェックが行われています。
この食品ロスの問題は餓飢ゼロを掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の目標2の達成においても日本、そして世界が一丸となって解決すべき課題となっています。
◆食に「サスティナブル」な取り組みを考えよう
食べ物を作り、販売するには多くのエネルギーを消費します。
例えばハンバーガーひとつをとってみても、
野菜や肉を育てるためのエネルギー
それを工場へ運ぶためのエネルギー
工場で加工するためのエネルギー
工場から店舗へ運ぶためのエネルギー
…と、多くのエネルギーを必要としています。
食べずに捨ててしまうことは、それだけのエネルギーを無駄にしているということになります。
さらに廃棄することにもエネルギーが必要です。
日本で廃棄された食品を償却するのに、年間1兆円近い費用がかかっているほどです。
そしてこれらのエネルギー消費は地球環境に大きな負担となります。
しかし、そういったエネルギーの原動力は人や機械、サービスが発生するので大きなお金が動きます。
したがって、すぐにはそれらのエネルギーをカットすることは難しいですが、まずは日常生活レベルで、食べ残しなどに配慮するなど、一人ひとりできることがあるので意識して日々取り組みたいと思っています。